外国の暮らし その1
初めての外国暮らしで少し心細い思いをしていた私は、昔のアドレス帳に思いがけず書き留めてあったRの電話番号を発見すると、急にいいようもなく懐かしい思いにとらわれ、次の瞬間にはもう彼女の自宅に電話をかけていました。
習いたてのフランス語でいくべきか、それともここは甘、兄て日本語でいくべきか、といじいじと迷っていると電話ロには聞き覚えのある低音の声が「アロー」と出ました。
「Rさんですか。私、2年前に出張でお世話になったマチダアヤですけど、実は今、パリに住んでるんです・・・」。
たどたどしいフランス語で何とかそれだけ私がいい終えると、Rはすぐに日本語に切り替え、よかったら一緒に食事でもしましょう、と、案外気さくに私を誘ってくれました。