ラロさん
スペイン交響曲 作品21
この曲を作曲したエドゥアール・ラロは、弦楽器の好きな人で、ヴァイオリンはもとより、ヴィオラやチェロの演奏もうまく、みずから弦楽四重奏団を主宰し、室内楽の演奏に全力を傾けたこともあった。
そうして、こうした若いころの地味な努力が、結局、後年、この《スペイン交響曲》のような見事な花を咲かせることになったのである。
1875年(52歳)の2月7日初演された《スペイン交響曲》の魅力は、全篇に流れる濃厚なスペイン的情緒で、第一楽章冒頭の独奏ヴァイオリンによる華やかで、情熱的なメロディを聴いた瞬間から、心を奪われてしまう。